新型コロナウイルス感染症に伴う発症予防対策―肺炎重症化を抑え、抵抗力をアップする予防歯科―

新型コロナウイルスの受容体(ACE-2)は鼻腔から肺までの気道、唾液腺と口腔から腸管までの上皮組織に多く存在します。
細菌由来のLPS(リポ多糖)が血液中に存在することが新型コロナウイルス感染症(Covid-19)における敗血症の誘因であることが分かってきました。
歯肉炎・歯周炎が重症化すればするほど血中のLPS(リポ多糖)の量は増えていきます。血中のLPS(リポ多糖)は新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の特徴である
サイトカインストームの引き金を引く
ので、口腔清掃でLPS(リポ多糖)を含む口腔細菌を日常的に制御する必要があります。

「口腔細菌の制御」は新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の重症化予防だけではなく、インフルエンザウイルスによる肺炎の重症化予防、誤嚥性肺炎の予防に重要であることがわかっています。
さらに、「口腔細菌の制御」はがん、循環器病、関節リウマチ、認知症、気分障害などほぼすべての生活習慣病の予防
にも役立つことが分かってきました。

健康日本21(第二次)が掲げる健康づくりの6要因「栄養・運動・休養・禁煙・節酒・歯と口腔の健康」を歯科診療所が積極的に推進し、
特に口腔細菌の制御を正しく行う事で今年の冬に第二波の到来が予想される新型コロナウイルス感染症(Covid-19)に負けない口腔の健康を作る事が大切です。

続きを見る